Timberland 3Eye Classic Lugと北方謙三

Timberland  3Eye Classic Lug

 

学生時代、バイト先の先輩がチノパンショーツにホワイトかチェックのBDシャツ

を合わせ、ライン入りの靴下にこの靴を履いていた

週3回から、4回は会うのだが、必ず夏はこの格好

この人はこれしか持っていないんだろうかと思うくらい徹底していた

 

北方謙三が好きで、休憩中よく読書していた

北方謙三と、3eyesの飾らず無骨で男らしい雰囲気は、とてもよく似合っている

ちなみにベルトは編み込みのベルトで、もしかしたらホワイトハウスコックスだったのではなかろうか

 

アウトドアグッズやブーツで有名なティンバーランド(Timberland)は

1918年に創業者であるネイサン・シュワーツ(Nathan Schwartz)が

アメリカ・ボストン靴屋でブーツ作りを始めた

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レザーを裁断、縫製、ソールを貼り付けるなど、自身でブーツを作る作業の中で

シュワーツは精巧なレザーブーツのつくり方を習得していった

1952年、ネイサン・シュワーツは、サウスボストンのアビントン・シュー・カンパニー

(Abington ShoeCompany)の権利を半分手に入れ

1955年には、残り半分の権利を買い取り、100%子会社にする

 

その後、二人の息子シドニー(Sydney)とハーマン(Herman)が会社の経営に加わる

シドニーは、射出成型の技術を靴の製造に採用することで

ソールとレザーアッパーを縫い合わせることなく一体化させることに成功

 

独自の技術によって、つなぎ目から水が染み込む心配のない、完全防水のブーツを世界で初めて開発

その後1973年に、シドニーが世界で初めて完全防水レザーのブーツを発表

厚みを持ったラバーラグソール、優れた防水性のプレミアムフルグレインレザーと

レベルの高い職人技がマッチした、イエローブーツは瞬く間にブーツの定番となる

 

そして3Eye Classic Lugといえば1978年発売され、

日本では渋カジの時期に、活躍したシューズ

アメリカのブランドが人気で、足元はコールハーン、シーバスで着飾り

紺ブレ、チノパンと言ったファッションが街を彩ったそんな時代に、共に人気を博したのがこのスリーアイ

バーガンディカラーが新鮮で、足元に花を添えていた

その名の通り、3つのアイレットのアッパーに悪路でも高いグリップ性を発揮する

ラグパターンのアウトソールを組み合わせたモカシンシューズで

元来はアウトドアシーンで着用するためのモデルとして開発された

革の特性を熟知した職人が手縫いで仕上げるスリーアイ は

デッキシューズのようなアッパーのデザインに、アイコニックなラグアウトソールを組み合わせた

カジュアルながらも品のあるデザインが特徴。

履き口を1本のレザーシューレースでつなぐ360°レーシング・システムは

伝統的なクラフツマンシップを感じさせる仕上がりで、全体のフィット感も向上させてくれる

 

自分は北方謙三は読まないが、きっと村上春樹との相性も抜群のはずだ

これからの秋は春樹を持ち、3eyeで街に出よう

 

 

ツヴィリング の料理バサミ

ツヴィリングの料理バサミ

今日はこれも20年ほど前から使っている、ツヴェリングのクラシック料理バサミ

 

いまだに切れ味は衰えず、しかもとてもグッドルッキング

取手が白くコーティングされたものを使っているが、少しコーティングが剥がれてきていて

これもまたよい雰囲気を出してくれている。

 

 

 

このハサミはとにかくよく切れる

包丁では少し切りづらいものも、料理の最中出てくるものだが

そんな時非常に活躍してくれる

 

また、缶を開ける、栓を開ける、ネジ蓋を開けるなど、今ではわりとあるものだが

これが世界で初の万能バサミとなると、印象も違う

 

 

 

なんにせよ、デザインが良い

ロゴデザインの良い

双子のマーク、刃物職人組合に双子の名とマークを登録したのは

6月13日、正座では双子座にあたる日

持論だが、人を惹きつける物はストーリーも良い

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ツヴィリング J.A. ヘンケルルは、ドイツゾーリンゲンに本拠を置く、刃物などのメーカー

「ツヴィリング」や「ヘンケルス」などの名前で知られている

双子のマークが有名。社名の「ツヴィリング」は、ドイツ語で「双子」の意。

ツヴィリングJ.A.ヘンケルスは中西部の町ゾーリンゲン(Solingen)で1731年に誕生

創始者は刃物職人のペーター・ヘンケルス

 

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1771年、ヨハン=アブラハムヘンケルスが誕生

社名として続く「J.A.ヘンケルス」は、彼の名から付けられている

ヨハンは1818年にベルリンに初の支店をオープンするなど、息子たちに舵取りを引き継ぐまで

力を注いだ人物だった。

現在ゾーリンゲンには、ツヴィリングJ.A.ヘンケルスを始め国内全体のカトラリー生産企業の90%が拠点を置き

「刃物の町」としての伝統を受け継いでいる

町には、地場産業の歴史を紹介する博物館なども点在する

「クリンゲン博物館」や「産業博物館」などを訪ねてみるのもおもしろいだろう

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昨年、ツヴィリングJ.A.ヘンケルスは創業275周年を 迎えた。

いまでは国外市場の売り上げが全体の80%を占め、その名が世界に知れ渡る同社は

デザイン・高品質・高機能を追求したプレミアムブランドである「ツヴィリング」と

リーズナブルなバリューブランドの「ヘンケルス」を2本柱に

包丁を始めとするキッチン用品を主体にネイルケア用品や多目的ばさみなどのホビー用品まで

日常の必需品を中心に製品展開している

 

どうだろう、正直料理バサミにこの値段は高いと感じるかもしれないが

こんな雰囲気が好きな方には、この値段以上の価値を見つけることが出来るはずだ

 

 

IDEE の今治ハンドタオル

ハンドタオルの心地よさ

 

私はわりと肌が弱いもので、汗をかいたらできるだけちゃんと拭きたい

若い頃、汗を拭く際は集めていたヴィンテージのバンダナを使っていたのだが

生地が薄いためにすぐに濡れてしまう、ヘニャヘニャになる

しかも乾きも悪い、そんなこと言ってたら使うなって話だが状態が悪くなるのが嫌w、、、

といくつかの理由で使わなくなった

 

そして、なにか気にいる物はないかと探していて、たまたまIDEEに行った時に

見つけたのがハンドタオルだった

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なんとも品のある良い色合いで、無地なのだが控えめに折りのデザインが

されていて、洒落ている

 

早速買ってみて使ってみたのだが、、、

 

素晴らしい、、、

 

吸水は良いし、早く乾いてくれる、水を吸ったあとの状態も悪くない

肌触りは優しく、むしろ口の周りにそっとあてておきたい位の感触

 

すっかりハンドタオルにハマってしまったわけです

www.idee-online.com

www.idee-online.com

そもそもハンドタオルとは以下のようなものだそうだ

 

ハンドタオルと呼ばれるタオルは

一般的に1辺が20cmから30cmの正方形のものが多い

20cmのものがミニハンカチ

25cmのものがタオルチーフ

30cmのものがタオルハンカチ

と呼ばれる

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ふむふむ、とは言っても、あれやこれやと買うわけでもなく、

このIDEEの今治産のハンドタオルを色違いで使っているわけですが

本当におすすめです

 

 

毎日使う物は、使うたびに嬉しくなるものだと

一日がそれだけで一つ得した気になります

 

些細な事だが、こんなことを一つ一つ探していく日々が

これからの日々の少しづつを、鮮やかにしていってくれるんだろう

 

いつでも捨てられる物も、楽で良いが

一つ一つ自分がどういうものを好んでいるのか

しっかりと、自分と会話して選んだ物は愛着も湧くし

接していくことで、新たな自分を発見する事ができる

 

きっと自分の体を大切にしていくことと似ているような気がする

自分の体が至るところにあれば、至るところにありすぎるのは困るので

必要最小限に収めるようになり、その最小限のものは自分の体なので

なるべく大切にするだろう

 

自分の体のことはよくわかるので、そのうち付き合っていくのが

楽になってくる、自分のものとなってくる

そしてもっと楽しくなってくるだろう

楽は楽しい

 

なかなか時間のかかる作業だが、きっと楽しいことには違いない

 

上海灘 チャイナジャケット

ふと以前、ギャルソンでチャイナジャケットを作っていたのを

思い出した

チャイナジャケットといえば、上海灘(シャンハイタン

あそこのベロアのジャケット本当にかっこいいのだ

昔、古着をよく買いあさっていた頃、自分のよく行っていたお店には

ヴィンテージのチャイナジャケットが置いてあった

Made in Honkong、made in china,、made in shanghai .楽しんだものだ

 

実際に着ていたのは、中綿の入った黒いサテンのチャイナジャケットだったが

カバーオールやショップコートをヴィンテージで着るより

スタイリッシュに感じたし、ドレッシーなものとの相性も抜群だった

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この他にチベットの方の少数民族の着物とかを部屋のタペストリーにしたりと

民族衣装には熱くさせられた

モン族、ザオ族、赤ザオ族の古布など、装飾の素晴らしいものも数えきれない

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こう言った一種の民族衣装には、不思議と魅力を感じる

衣装はその地域に根付いた崇拝から、価値観、風土などが大きく影響し

そこに住むものが表現するための一つの手段でもあるわけで

何か伝えるための装飾、形が関係してくる

見るものに何か訴えかけてくるのは当然だ

 

飾る意味、施す意味、装う意味、がそこには見えてくる

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そう言えば、かの藤原ヒロシ氏はこんなことも言っていた

「チャイナジャケットや人民服には西洋的なフォーマルとは違う文脈のドレス感覚がある気がする」

洋服に罪は無い

世界の民族衣装図鑑

世界の民族衣装図鑑

 

 

SPALWART

SPALWART Marathon Trail low

 

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SPALWART(スパルウォート)はスロヴァキアの工場を再稼働させてシューズを製作している

スウェーデンのブランド。

創設からは10年しか経っていませんがすでに風格を纏っているように感じます

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このスロヴァキアには1950年代、沢山の軍用トレーニングシューズを作る工場がありましたが

時代の波と共にほとんど閉鎖してしまいます

 

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スパルウォートのブラッティンとヨハンセンがその閉鎖された工場を訪れ、奇跡的にも

残されたままの当時と同じ木型と機械を使い、同じ技法で現代にシューズを蘇らせたのがSPALWARTです

 

当時の工場は手作業の工程も多く、一足一足ステッチや形に違いがあり

その不均一なところに現代のスニーカーにはないハンドメイドの温もりを感じることができます

 

アッパーには速乾性と耐久性が高いエアバックで使われる素材と上質なスエードレザーを使用。

ライニングはカーフスキンとメッシュのコンビになっており、履き心地も大変良いです。

 

形や生産工程は当時のままですが、素材や色使いは現代的にモディファイドされています。

スウェーデンのブランドでmade in スロヴァキアなのはこれが由来なんですね

 

ブラチスラヴァ」を首都をするスロヴァキア

まだチェコスロヴァキアと馴染みがあるかもしれません

 

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チェコとスロヴァキアが分離独立したのが1993年

共産主義から民主化が始まったのが1989年

日本の首相として安倍さんが2019年に

日本史上初めての訪問されていることからまだまだ認知度が低いのもわかる

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第二次世界大戦が近づいてくるとナチスドイツの影響下に

第二次世界大戦後は鉄のカーテンが降り共産化

事実上のソ連の衛星国へ、と共産主義の時代を経て、民主化へ現代に至ります

このSPALWARTに私たちが出会えたのは、少なくともこの時代の流れが

あったからこそでしょう

 

 

ドクターマーチン チェルシーブーツ(サイドゴアブーツ)

チェルシーブーツ



マーチンのチェルシーブーツ

これは20年ほど前に仕事でご一緒したカメラマンの方が履いていたのを見て

格好良さを感じたのが始まりだ

 

その人は仕事、プライベートと常にそのチェルシーブーツを履いていて

ガッツリと履き込まれ、ワークウェア然とした雰囲気が何とも

無骨で美しかった

 

ドイツ軍の従軍医師であったクラウス・マルテンがマーチンソールを開発している

 

1945年、休暇中のスキーで負傷した足の治療中、痛みを和らげる靴を作れないかと考えた

軍支給のブーツでは、歩行時にどうしても痛みが走ってしまうからだったそうだ

そして友人のフンクとともに、古タイヤを加工して空気を封入したエアークッションソールを開発する

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その後ソールのイギリスでの製造権を獲得した作業用と軍用の靴メーカーR.グリックス社は

1960年、ドクターマーチンソールを施した最初のワークブーツを完成させ

「1460」のコードをつけて販売した

 

 

当初は郵便配達人や警察官、工場労働者などに向けた実用本位の作業靴だったのだが

1960年代後半、モッズから発展したワーキングクラス層の若者集団スキンヘッズが、

反体制・アンチファッションの一つの表現として用いるようになっていく

 

スキンヘッズは、労働者階級というアイデンティティを誇示するため

モッズスタイルをベースにワークアイテムをミックスし、スタイルを形成していった集団だ

 

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本来は牧場労働者が使うランチコートや、炭鉱や港湾労働者の服であるドンキージャケット

土木作業者が使うサスペンダーなど、ワードローブの多くはワークウェアであった

最たる特徴である坊主頭もまた、肉体作業者の象徴なのだ

そんな彼らが最も愛したアイテムこそが、ドクターマーチンのワークブーツだった

 

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スキンヘッズの前身であるハードモッズや初期スキンヘッズには、黒革のものやロングタイプも履かれたが

やがてチェリーレッド(赤茶色)の8ホール(紐を通す穴が片側8つずつ)

最初期型の「1460」が最もクールだと認識されるようになる

 

スキンヘッズ流の履き方は、シューレースをクロスさせず横一文字で思い切りきつく締め

左右の外羽根がぴったりくっつくようにすることだった

 

Drマーチンというと8ホールが思い浮かべるが、サイドゴアブーツも欠かせない

 

サイドゴアブーツの歴史はもう少し古く1830年代中頃

ロンドンの靴職人が即位したばかりのヴィクトリア女王のために

脱ぎ履きしやすくフィット感の得やすい靴として作り、献上したものが始まり

当時、両サイドに伸縮性のあるゴムが施された靴は、非常に革命的だったという

このブーツに関心を抱いた、洒落者として知られる夫のアルバート公

ブーツのデザインを紳士靴に落とし込み、現在のサイドゴアブーツのスタイルが完成した

こうした歴史のあるブーツが、1960年代前半、全盛期のモッズの間で人気となり

「CHELSEA BOOT チェルシーブーツ」と呼ばれるようになっていく

ロンドンのチェルシー地区に生息するモッズが履き始めたことからこの名になったのだが

モッズが履きはじめたきっかけは、ビートルズの影響だったと推測されている

 

 

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Photo by Andy Wright/Getty Images

チェルシーブーツを履いた最初期のビートルズ

 

 

こうやって挙げていくと

Drマーチンがイギリスのサブカルチャーとともに歩んできた事がよくわかる

 

ファッションは雄弁だ

ジョンストンズ カシミヤストール

ジョンストンズの大判ストール

 

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冬に首回りをぐるっつと覆ってしまうのが好きで

色々とストール、マフラーは持っている

今年も欲しいと思っている

 

ただ問題が一つ

自分は肌が弱く、チクチクにめっぽう弱い

 

乾燥肌でアクリル、ポリエステル、ナイロンなどは静電気を溜めやすく

肌をより乾燥させる

それにより、摩擦が起きて皮膚が炎症を起こし、痒くなると言った具合だ

 

なので、カシミヤ、アンゴラ、綿、麻など出来るだけ繊維の細い繊細な

糸、天然の素材を身に着けたほうが良い

 

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そう考えるとやはり、暖かく、軽く、巻き心地の良いカシミヤになるのは必然

自分の体のための選択に迷う理由はない

 

さて、まずはジョンストンズが頭に浮かぶ

ジョンストンズは多くの方がご存知だろう

 

 

 

 

ジョンストンズ社は1797年にスコットランドの北東に位置するエルガンで創業

カシミヤ、ラムズウールなどの高級な素材を使用した生地を厳選して紡績し

機織から仕上げのニッティングまでの全てを自社で行う徹底した生産ラインを持っている

 

そのため高品質でありながらも、手の届く値段に抑えることができ

やわらかな質感や温かみのある高品質な素材の良さが際立つ。

 

他にも英国王室御用達のエディンバラ

というタータンチェックの本家スコットランドのブランドで

操業が1437年と長い歴史を持っている

 

歴史が長いというのは、思いを紡いでいく長さであり、

使うことでその歴史を纏うことができるのは素敵なことだ

 

その点だけではなく、おそらくだがこのエディンバラ

数百という柄のあるタータンチェックのほとんどを取り揃えている

 

日本で言えば家紋にあたったりもするタータンチェックであるから

柄選びも大切な作業の一つ

 

他にもHIGHLAND TWEEDS

   TWEEDMILL

 

 

 

 

とかもある

 

そう考えていると何処のブランドにするか大いに悩む

 

その土地の風土とともに生まれた製品には、知恵だったり、思いだったり

生きていくための工夫があり、それに出会えるのは旅をしているようでもあり

買い物をする時の一つの基準になる

買うための言い訳かもしれないが